それにしても天気がいい。春だ。
遊びに行ったりはできないけれど、ちゃんと食材を買いに行けて、ごはんを作って食べられる。
お茶を飲んだり、お菓子を食べたりもできるし、テレビを見て笑ったりもできる。
(今日は翔んで埼玉を観た。おもしろかった笑)
最近買ったアクアマリンのリングがお気に入りすぎて、指を見るたびに気分が上がったりもする。
ありがたいことだ。
さてさて、夫とのことの続き。書ききっちゃう。
出ていくまでの間にもいろいろとあってきつい毎日だったけれど、夫を責めても、思うような態度をとってくれない、意味がないと気づいてから、私は責めるのをやめた。
責めるのをやめて、なるべく普通に過ごして、そしたら夫のほうもしおらしくなってきて。
そうなるとそうなるで、反省しているように見えて、娘なんかはやっぱり離婚してほしくないと思ってしまったりして、悲しくなったりしてしまい、そうかといって夫はやはり父としても情けない態度しか取れずにいた。
いよいよ夫が出ていくのが1週間後にせまってきたころ、私は一生懸命ごはんを作るようになった。
きのこごはん、コロッケ、春巻きなどなど、夫の好きなものを立て続けに作った。
最後の日は、牛すじをじっくり何時間も煮込んだカレーを、夫への最後のごはんにした。
夫は毎日のようにボロボロ泣いた。
出ていくちょうどその日は、私の手元に、申請中だったマイナンバーカードと実印が同時に届き、まるで新しい門出を祝福しているかのようなタイミングが重なった日だった。
だけど、あたりまえだけど、めちゃくちゃ悲しかった。
夫を見送って、娘と泣いた。
悲しすぎて、家族の写真や絵を、一気にはがしたら、壁がすかすかになってしまった。
夫の好きなごはんを作って夫を送り出す私は、ばかだった。
でも、ばかでも、自分の気持ちに正直に動こうと思った。
夫が好きだった。
私はばかだった。
でも、そんな自分はそんなに嫌いじゃなかった。
夫が出て行って、そろそろ1か月がたとうとしている。
気がつけば、泣くことはすっかりなくなった。
子供たちも、ずいぶんと落ち着いてきたように、見える。まだまだ要注意だけど。
夫とは、事務連絡をたまに取る。
一度会ったときは、また泣いていたし、相手の女のことを、無理に好きだと思おうとしているんだと思う、などと言っていた。
私には、夫が言ってほしいことがわかる。
きっと夫は、もう後悔してる。最初からこうなることはわかっていたけど。
言ってほしいことは絶対に言ってあげない。
私はもう、夫とは生きない。